<おまけ2>

戻り値や引数のない関数を作る


9章では、引数と戻り値が必ずある関数ばかりを作っていましたが、関数には、それも含めて4つのパターンがあります。ただ、4つもあると、ややこしくなるので9章では説明していませんでした。けれども、戻り値や引数のない関数は、理解してしまえば簡単なので、興味がある人は見てみて下さい。

次のプログラムは、「定価が5000円以上ならば1割引計算をする関数を使ったプログラム」ですが、特別に戻り値や引数のない関数も利用して作ってあります。

上のプログラムでは、4つのパターンの関数を利用して作ってあります。

 

<引数なし、戻り値なし関数>

上のプログラムの青枠の部分の関数は、引数も戻り値もない関数です。つまり、main関数とデータのやりとりがまったくない場合の関数がこれにあたります。よって、引数や引数の型宣言、return文や戻り値の型宣言は必要ありません。また、この関数の場合、関数プロトタイプを省略できます。

「ユーザ関数の作成の決まり文句(引数なし、戻り値なし)」

main関数の中では、ユーザ関数名()と書いて利用する。
 

 

<引数なし、戻り値あり関数>

プログラムの赤枠の部分の関数は、戻り値があるけれども、引数がない関数です。つまり、main関数からデータを受け取ることはしていませんが、main関数に結果(戻り値)だけを返す関数です。よって、引数や引数の型宣言は必要ありません。

「ユーザ関数の作成の決まり文句(引数なし、戻り値あり)」

main関数の中では、ユーザ関数名()と書いて利用する。

 

<引数あり、戻り値あり関数>

プログラムの茶色枠の関数は、引数も戻り値もある関数です。つまり、main関数との双方向のデータのやりとりがあります。これは、9章で学習済みです。

「ユーザ関数の作成の決まり文句」

main関数の中では、ユーザ関数名(実引数,実引数,・・・)と書いて利用する。

 

<引数あり、戻り値なし関数>

プログラムの緑枠の関数は、引数があるけれども、戻り値がない関数です。つまり、main関数からデータを受け取ることはしているけれども、main関数に結果(戻り値)を返すことはしていない関数です。よって、return文と戻り値の型宣言は不要です。また、この関数の場合も、関数プロトタイプを省略できます(戻り値がない関数はプロトタイプを省略できます)。

「ユーザ関数の作成の決まり文句(引数あり、戻り値なし)」

main関数の中では、ユーザ関数名(実引数,実引数,・・・)と書いて利用する。