4.1 ハンバーガーの味を評価する

ワクワクバーガーの店員さんの調査の依頼とは、次のようなことでした。

「うちのハンバーガーの売り上げは悪くはないんだけど、ほかの店に比べて客層の年齢が高いような気がするんだ。モグモグバーガーは女子高生であふれてるんだけど、うちではそうでもない」

「あっちの味のほうが女子高生ウケしてるのかな? どう思う? もしよかったら調査してくれないか」

今度は、売り上げの個数ではなく、ワクワクバーガーとモグモグバーガーでのハンバーガーの味が女子高生にどれくらい好まれているかどうかということです。

はたして、女子高生は、ワクワクのハンバーガーの味とモグモグのハンバーガーの味をどの程度好んでいるのでしょうか。それには差があるのでしょうか。

ハンバーガーの味に点数をつけてもらう

ワクワクのハンバーガーの味とモグモグのハンバーガーの味とでは、評価が違っているのでしょうか? それを知りたいのです。

そこで、あなたはこの町の駅に行き、改札を通る女子高生を10人ごとに1人選びだして、調査を協力してもらいました。1人目の女子高生にはワクワクのハンバーガーを食べてもらい、100点満点で味の採点をしてもらいます。2人目は、モグモグのハンバーガーで同じようにしてもらいます。3人目はワクワクに戻ります。このようにして、それぞれのハンバーガーについて8人ずつのデータを取りました。

「……まあまあかな」

「ピクルスきら〜い」

「タダなら何でもおいしい」

など感想はいろいろです。 おいしさについての100点満点の点数は次のようになりました。

 
ワクワクバーガーを食べた女子高生 点数 モグモグバーガーを食べた女子高生 点数
1 70 1 85
2 75 2 80
3 70 3 95
4 85 4 70
5 90 5 80
6 70 6 75
7 80 7 80
8 75 8 90
平均 76.88 平均 81.88
分散 49.61 分散 55.86

まず、それぞれのハンバーガーの平均点を計算します。

ワクワクバーガーは、76.88点で、モグモグバーガーは、81.88点でした。

次に、ばらつきの指標である分散を計算します。

ワクワクバーガーは、49.61で、モグモグバーガーでは、55.86でした。

さて、ワクワクバーガーの平均点76.88と、モグモグバーガーの平均点81.88では、5点の差があります。問題はこれをどのように考えるかです。

2つの選択肢があります。

どちらの考え方を採用したらいいのでしょうか。