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説明的文章と文学的文章の違い

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 つぎに、説明的文章文学的文章の違いについてふれておきます。

 日頃から文学的文章をよく書いている人は少ないと思います。こういう人は、きっと書くことが好きな人なんでしょう。作家さんになるような人ですね。

 文学的文章は書きたい人が書けばよいものです。そして文学作品ともなると、その評価は一概にはできません。個人の趣味によって文章の評価は違うので、これがよいといった書き方の一定のルールはないように思います。

 しかし説明的文章は、しばしば書きたくなくても書かされることがあります。たとえば、学校では小論文やレポートであり、会社では報告書や提案書などです。そしてこれらの文章は、評価の対象となります。

 小論文やレポートなどの説明的文章の文学的文章との大きな違いは、読み手に伝えようとする内容が事実(状況を含む)意見(判断や提案や予測を含む)に限られていて、心情的要素を含まないということです。

 そのとき自分がどういう気持ちだったかとか、どう感じたかは書く必要がないのです。また、読み手を感動させる必要もありません。ですから、心に残るフレーズだとか美辞麗句などはぜんぜん書く必要がないのです。むしろないほうがいいです。


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