3.3
ノンストップライティング
アフロ先輩:「このままアウトラインから、文章を書き出してもいいんだけど、今回は文子ちゃんにひとつやってもらいたいことがあるんだ」
文子:「なんですか?」
アフロ先輩:「今から、文子ちゃんの考えたアウトラインをもとに文章を書いてみるんだ。時間は10分間だよ、よーいスタート」
文子:「えっっっっーそんなーいきなりいわれても......」
アフロ先輩:「とにかくさあ書く!」
文子:「はいっ」
カリカリカリカリカリ..............................
アフロ先輩:「はい、終わり。10分たったよ」
文子:「ふーつかれたー。アフロ先輩、このくらいしか書けませんでした」
アフロ先輩:「どれどれ?」
文子ちゃんが10分間で書いた文章 大学生になって、最近気になるものはコンピュータについてである。なかでも、インターネットにとくに興味を持っている。今、授業の一環でパソコンの操作を学んでいる。ワールドワイドウェブや電子メールなどの機能を使えば、世界中のいろいろな情報をみることができたり、いろいろな人と手紙をやりとりすることができる。このまえの授業では、富山大学や新聞社のホームページを見たりした。ホームページには、実に多くの情報が載せられている。
アフロ先輩:「うんうん、10分間でいきなり書けといわれてもこんなもんだよ」
文子:「ところでなんでこんなことをする必要があるんですか?どうせ、10分間じゃ、書き終わらないですよ。それに、大したこと書けないし.....」
アフロ先輩:「ふっふっふっ、これだからシロートは困るんだな」
文子:「どーせ私はシロートです」
アフロ先輩:「そう、怒んないでよ。いまから説明するからさっ。いま文子ちゃんにやってもらったのはノンストップライティングといってね、その名の通り休まず文章を書くことだよ。例えば、いま文子ちゃんがやったように10分間とか時間を決めてね」
アフロ先輩:「ノンストップライティングは、いわば本番の前の慣らし運転のようなものさっ。そうすることでこんな効果があるんだよ」
ノンストップライティングの効果
1. 考えたことを文章にするとどのくらいの分量になるのか、また、頭の中の考えと実際に書くことのできる文章のギャップがどれくらいあるのかということがわかる。
2. どのように書き進めていけばよいかを、具体的な方向で考えることができるようになる。
3. 頭の中にあるものを、気楽に文章化することができる。
アフロ先輩:「文章を書くときは、どうしても最初からいいものを書こうとしてしまうからね。いいものを書こうとすると、なかなか書けない。これはしょうがないことだよね。でもこういう人にこそ、ノンストップライティングを試してみて欲しいのさ」
文子:「わたしも、いつもいいものを書こうとしすぎてました。だから、なかなか書けなくって、書けないからもっと書くことが嫌いになっていたような気がします」
アフロ先輩:「たまには、なにも気にせず気楽にどんどんかいてみるのもいいもんだよ。書いてみれば、またつぎの書く糸口が見つかるかもしれない」
文子:「そうですね。わたしも納得のいくほどの文章は書けなかったけど、おかげで書き加えたいところや、直したいところが少し見えてきました。それに10分間にしては結構書けたし.....」
アフロ先輩:「そーだろ。まっこれもアメリカ仕込みのやり方だからね。文子ちゃんには特別にレッスンしてあげたのさっ」
文子:「アフロ先輩ありがとうございまーす」
アフロ先輩:「俺に惚れるなよ、ベイベー」
文子:「ところで、アフロ先輩きょうは仕事はいいんですか?」
アフロ先輩:「あっ、やばい、取材だったんだ!じゃまたね、ベイベー」
アフロ先輩:「おくれるーーーーーーーーーーっ」
文子:「アフロ先輩、頑張って!」
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