「なるほど、そんなわけで、相関係数は、-1から1の間に収まるのだね。でも……」
───でも… 何ですか、店長。
「0.2よりは0.8の方が、相関が強いというのはわかるけど、どれくらいの数値なら強いとか弱いとかいえるのだろうね?」
───そういえば、そうですね。
「たとえば、この前使った、駅からの距離と平均客数のデータだと、どれくらいの相関係数になるのだろう? そして、それはどれぐらい強いんだろう?」
店舗 |
駅からの距離(m) |
平均客数 |
1 |
10 |
795 |
2 |
1200 |
213 |
3 |
500 |
465 |
4 |
50 |
694 |
5 |
740 |
403 |
6 |
30 |
782 |
7 |
10 |
769 |
8 |
360 |
561 |
9 |
150 |
692 |
10 |
930 |
361 |
11 |
620 |
385 |
12 |
65 |
723 |
───じゃあ、まず、このデータを使って相関係数を求めてみよう。コーン、手伝って!
次の手順で、相関係数を求めよう。
1. 1章で作成したデータファイルを開く
2. X, Yの平均・標準偏差を計算する。
3. X, Yの偏差を計算する。
4. 偏差の積を計算する。
5. 偏差積の平均を計算する。
6. 偏差積の平均を、X, Yの標準偏差で割って、相関係数を求める。
───約マイナス0.98。最小で、マイナス1ですから、非常に強い負の相関ですね。三ヶ島先輩。
「そう、強い負の相関だね。相関係数をコトバで形容するときは、慣例で次のような言い回しが使われているよ」
±0.7〜±1 |
強い相関がある |
±0.4〜±0.7 |
中程度の相関がある |
±0.2〜±0.4 |
弱い相関がある |
±0〜±0.2 |
ほとんど相関がない |
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