───回帰直線の原理はわかりました、三ヶ島先輩。具体的にその直線を計算で求めるにはどうしたらいいんですか?
「うん。直線というのは、何を指定すれば決まると思う?」
───あー、中学校でやりましたね。ええと、「y切片」と「傾き」だったかな?
「そうだ。図で描くとこんな感じ」
「y切片というのは、xがゼロの時のyの値だ。傾きというのは、x方向に1だけ進んだとき、y方向にいくつ進んだかという値だ。思い出したかな?」
───じゃあ、最小2乗法によって、直線のy切片と傾きを決めれば、回帰直線が決まるというわけですね。
「そう。その通りだ」
───具体的には、どうやって求めるんですか?
「それには、偏微分の知識が必要だ」
───偏微分? 微分積分さえ習ってませんので、かんべんしてください。
「じゃ、計算の仕方だけ教えるね。意外と簡単だよ」
まず、回帰直線の傾きだ。
相関係数の出し方はもうわかっているよね。そうすると、
回帰直線の傾き=相関係数*((yの標準偏差)/(xの標準偏差))
となる。ここで「*」はかけ算、「/」はわり算の記号だよ。
イメージにするとこんな感じだよ。
次に、y切片だ。
y切片=yの平均−(傾き*xの平均)
となる。
これもイメージにしてみよう。こんな感じ。
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