7.4 相関行列を計算する(2)

「やあ、データ分析は進んでいるかな?」

───あ、店長。今、相関行列を計算しようとしているところです。

「そうかー、やはりうちも行列のできる店にならなくちゃな、うん」

───相関行列を分析して、行列のできる店になればいいですね。さあ、三ヶ島先輩、計算を進めましょう。

「よし、相関係数はこの関数で求められるということをいったよね。これを実際に使っていこう」

=PEARSON(データ列1, データ列2)

「まず、バニラとストロベリーの相関係数を求めてみよう。バニラのデータは、F2からF81までだ。それから、ストロベリーのデータは、そのとなりのG2からG81までだ。したがって、相関係数の式はこうなる。この式を相関行列のバニラとストロベリーの交わるセルにいれてみよう」

=PEARSON(F2:F81,G2:G81)

───三ヶ島先輩、出ました。小数第3位を四捨五入して、相関係数は0.03です。まあ、なんて簡単なのかしら! 感動的。

「本当だね。でも、相関係数を1つ1つ計算することをやってきたから、その感動が味わえるわけだ。もしそうやっていなかったら、相関係数は簡単に出たけどなんだかよくわからない、ってことになっちゃうだろうね」

───でも、いくら簡単に相関係数が求められても、これを210回も繰り返すことを考えたら、日が暮れてしまいますね。

「そうだね。でも、この式をコピーすることができたら、かなり手間を省くことができるよ」

───そうか、式のコピーという手がありましたね。

「コピーする前に、この式にちょっと細工をしておこう。こんな具合だ」

=PEARSON($F$2:$F$81,G$2:G$81)

───ドルマーク($)は、コピーするときに「これは固定する」という意味でしたね。

「そう。F2からF81までは固定するので、ドルマークをつける。ただし、Gだけはコピーによって移動していくので、ドルマークはつけないでおく。こうした上で横方向にコピーしてごらん」

───えいっ! わあ、すごい。いっぺんに1行分の相関係数がでたわ。

「バニラとバニラのところにも式をコピーしておこう。ここは必ず1.0になるはずだ」

───そうすると、あと20回、これを繰り返せば、完全な相関行列が完成しますね。

───よし、がんばってみよう。コーンも手伝って。

次は通過テストです。

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