page : 5-1・ワープロを使おう
ここからは、統合ソフトのクラリスワークス(バージョン4.0)を使って、ワープロ、ドロー、表計算などの書類の作り方を覚えます。この章では、実際に自己紹介のワープロ文書を作成しながら、ワープロのテクニックをいくつか学んでいきましょう。このテクニックを応用していろんなタイプの文書が作成できるようになりますよ。
今回の実習ではあなたは次のことができるようになります。
- クラリスワークスを起動することができる。
- ワープロ文書を新規に開くことができる。
- 文書を入力することができる。
- フォントの種類、サイズ、スタイルを指定できる。
- ワープロ文書のレイアウトができる。
- 書類を保存することができる。
- クラリスワークスを終了できる。
まず、ハードディスクの中からクラリスワークスを探してください(見つからなければ、ファイル検索を使いましょう)。クラリスワークスが見つかったら、アイコンをダブルクリックして起動してください。
クラリスワークスが起動して、タイトルが表示されます。そのあと、下の図のような新規書類のウィンドウが表示されます。ここでは、ワープロ・ドロー・ペイント・表計算・データベース・通信の各書類を新しく作るか(「」ボタン)、ひな形を使って作るか(「」ボタン)を選択します。今回はワープロ文書を新規に作成するので、そのままで「」をクリックします。
すると、ワープロの新規書類ウィンドウが開きます。名前を設定していないので、今は「名称未設定1」という名前になっています。
ワープロ・ドロー・ペイント・表計算・データベースについて簡単に説明すると…
- ワープロ
ワードプロセッサの略で、文章や書類作成、編集、印刷などを行うためのソフトウエア、もしくはコンピュータのことをいいます。単体ソフトウエアの代表として、ジャストシステム社の「一太郎」やMicrosoft社の「Microsoft Word」などがあります。近ごろのワープロは機能が多すぎて、動作速度が遅くなる傾向があるので、文章の入力に機能を特化して軽やかに動作するエディタで文章を書く人も多くいます。SimpleTextもエディタの一種です。
- ドロー
絵や図表を描くときの環境の一種です。ドロー環境の特徴は、描いた線や四角形などを絵としてではなく図形(オブジェクト)の集まりとして(座標[x1,y1]から座標[x2,y2]まで太さが3ポイントの線、という具合に)数値化して持つので、描いた後からでも自由に大きさの変更、移動、消去などができることです。 反面、グラデーションのかかった絵などを編集することは苦手です。Adobe社の「Illustlator」などが代表例です。
- ペイント
絵を描く環境のひとつです。絵の情報を、ひとつひとつの点ごとに管理している(ビットマップ)ため、細かな絵を描くことができます。一度描いてしまえば、あとは四角形でも写真でも同じ点の集まりとして扱うため、図表など後で修正を加える可能性があるものを描くのには向いていません。Adobe社の「Photoshop」などが代表例です。ドローソフトとペイントソフトは、用途に応じて使い分けるといいでしょう。
- 表計算
コンピュータで作る「集計表」(スプレッドシート)のことです。縦横の2次元の表を作り、そこに入力された数値や計算式によって自動的に計算を行い、結果を表示してくれます。 第7〜9章で詳しく説明します。単体のソフトウエアとしては、Microsoft社の「Microsoft Excel」やLotus社の「Lotus 1-2-3」などがあります。
- データベース
多量の情報が蓄積されていて、その中から任意の希望する情報を引き出すことができる環境のことです。 たとえば、図書館で本を探すためにコンピュータで検索するときは、図書館の蔵書のデータが蓄積されているデータベースを利用しています。何もそう大袈裟なものじゃなくても、個人の住所録や、あなたの手帳に書いてある友達の名簿も立派なデータベースのひとつです。ここでふれているデータベースは、そのような情報をコンピュータを使って効率良く管理しようということであり、それによって手軽に情報を引き出せるようにしようというのがコンピュータによるデータベースシステムの利点です。単体のソフトウエアとしては、FileMaker社の「FileMaker Pro」やMicrosoft社の「Microsoft Access」などが代表例です。この授業で使用しているデータベースは、FileMaker Proで作られています。
クラリスワークスはこれらの機能をすべて備えています。それぞれの持つ機能自体はそんなに多くありませんが、ふだん使うぶんにはこれで十分です。さらにそれらがすべて統合されているため、それぞれのデータが簡単にやり取りできるようになっています。ワープロの書類に表計算の表を埋め込むことも可能なのです。