「もっと詳しく、差があるのかどうかをみたい」とあなたも考え、前回やったt検定をもう一度見直すことにしました。
「うーん、検定はこれ以上どうしようもないな。じゃあ、データの取り方から考え直してみよう」
前回取ってきたデータは、高校生一人が、一個のハンバーガーを食べてその味にたいして点数をつけたものでした。
「食べたのは、一個だけだった」
ということは、モグモグとワクワクを比べて点数をつけたわけではないのです。
そこで、あなたはさっそく駅に行き、女子高生8人を集めて、2種類のハンバーガーを食べて比較してもらい、それぞれのハンバーガーに点数をつけてもらいました。
ただし、どちらのハンバーガーを先に食べるかによって評価に偏りがでるといけないので、半分の女子高生にはワクワクを先に、残りの半分にはモグモグを先に食べてもらいました。
その結果が次の表です。並んでいる点数は、同じ女子高生が出した点数です。
女子高生 | ワクワクバーガーの点数 | モグモグバーガーの点数 |
---|---|---|
1 | 90 | 95 |
2 | 75 | 80 |
3 | 75 | 80 |
4 | 75 | 80 |
5 | 80 | 75 |
6 | 65 | 75 |
7 | 75 | 80 |
8 | 80 | 85 |
平均 | 76.88 | 81.25 |
標本分散 | 43.36 | 35.94 |
平均評価点数を計算すると、ワクワクバーガーは、76.88点で、モグモグバーガーは、81.25点でした。ワクワクの方が、4.38点だけ低い評価になりました。
ところで、前の章で「一人につき一個のハンバーガーを食べてもらった」評価では、ワクワクバーガーは、76.88点で、モグモグバーガーは、81.88点でした。ワクワクの方が、5.00点だけ低い評価になりました。
これと比較すると、今回の調査では、ワクワクとモグモグでは、差がなさそうに見えます。
実際にそうなのでしょうか。検定をすることにしましょう。