分散分析の結果、2つの要因による主効果には有意差が見られず、交互作用に有意差が見られました。
主効果に有意差がないということは、「その要因単独の効果はない」ということです。
各群の平均を見ると、
クリスピー | 普通の衣 | |
辛口 | 79.67 | 72.67 |
普通味 | 71.00 | 74.33 |
辛口に関していえば……クリスピーと普通の衣を比べると、クリスピーの方が高い。
普通味に関していえば……クリスピーと普通の衣を比べると、普通の方が高い。
ということは、「クリスピー、辛口は、単独で使うより、両方を使った方がよく、逆に、どちらかを使うくらいなら、普通のチキンの方がよい」ということが分かります。
上の結果を、あなたは店員さんに伝えました。
「そうか。それぞれを単独で売るくらいならやめて、両方を組み合わせて売ったほうがいいんだ。よし、辛口クリスピーチキンを売り出すことにするよ!」
交互作用の意味について、図式的に説明します。
交互作用のグラフは、縦軸に点数を、横軸に条件をとり、群別に平均点をとります。
下のグラフで、点数は表示されていませんが、a1、a2が要因Aによる群、b1、b2が要因Bによる群、●や■で表示されているのが平均点として読みとってください。
まず、交互作用のない場合を見てみましょう。
交互作用のない場合のグラフは、グラフは平行になります。
交互作用のある場合のグラフは平行にはなりません。
以下に交互作用のある場合のグラフを示します。
ここでは、各群の平均が
クリスピー | 普通の衣 | |
辛口 | 79.67 | 72.67 |
普通味 | 71.00 | 74.33 |
このようになっていました。これをグラフで表してみると、
これは(6)のケースにあたり、A要因(クリスピーか普通の衣か)の主効果も、B要因(辛口か普通味か)の主効果もないけれども、クリスピーのときは辛口がよく、普通の衣のときは普通味のほうがよいという交互作用がでているのです。
つまり、組み合わされる要因によって効果の現れ方が違うということです。これが交互作用です。